ヒーローはお好きですか?私は大好きです。
どうも、おのじ(@ozy_san_0624)です。
ヒーローと聞いて思い浮ぶのは、アイアンマンやスーパーマンといった、MarvelやDCのアメコミヒーローたち。
直近だと「スパイダーマン・ファー・フロム・ホーム」が公開されてましたね。トム・ホランドの可愛いさといったら!胸キュン。
DCからは「シャザム!」が公開されてて、こちらもめちゃくちゃ面白かった。ヒーロー映画で一番笑った作品かもしれない。
愛すべきヒーローたちの活躍はとどまる所を知らなくて、にわかヒーローファンの私は「いいぞ、もっとやれ」と微笑みが止まらない毎日を過ごしています。
さてそんな正統派ヒーローが大活躍する中、Amazonオリジナルから、これまたヒーローを題材にした「ザ・ボーイズ」が配信されましたね。
ヒーローが出る海外ドラマとあっちゃ、これは観るっきゃない。というわけで、早速シーズン1全8話を視聴しました。
皆さんは観ました?
まだ観てない?
まだなら観て!おすすめ!
思わず「ヒ、ヒーロー…?」ってなるけど、めっちゃくちゃ面白いですから。
さて今日は、そんな「ザ・ボーイズ」のヴィラン(主にホームランダー)について語っていきたいと思います。
※ネタバレにご注意ください。
Contents
あらすじ

スーパーパワーを持ち、日夜人々のために活動するヒーローたち。しかし彼らの実態は、名声と欲に溺れ、殺人やレイプ、ドラッグに手を染めることも厭わない極悪人たちだった。
スーパーヒーロー集団「セブン」のメンバーに恋人を殺されてしまった主人公・ヒューイ。彼は、ヒーローたちの裏の顔を知るビリー・ブッチャーたちとともに「ザ・ボーイズ」を結成。
腐敗したヒーローたちに復讐してゆく。
大体のあらすじはこんなところ。
卑劣で冷酷で自己中心的な、人の命をなんとも思っていないヒーローたち。そんな腐ったヒーローと社会に、「ザ・ボーイズ」の面々が立ち向かっていくんですね。
純粋にアンチヒーローものとしても楽しめましたが、本作の魅力はそれだけじゃありませんでした。
歪んだヴィランたち、彼らの表舞台と舞台裏の落差のおかげで、ストーリーが何倍も面白くなっています。
一言でいうと「みんな狂ってる」ってところなんですけど、そこにハマってしまいました。
ちなみに今作のターゲットは完全に大人でして、18歳未満は見れないドラマとなっております。
性描写や暴力、ドラッグについてのシーンが多くて、人が死ぬ描写も結構グロテスクですからね。
大人でも、過激な描写が苦手な方はご注意くださいませ。
有名なあのヒーローたちがモデル
ドラマを観始めて一番に目が引かれたのは、巨大企業ヴォートをバックに持つスーパーヒーロー集団「セブン」。
この人ら、どっかで見たことある。
そう。今作に登場する「セブン」のメンバーは、DCヒーローがモデルになっています。
そんな彼らをちょっとご紹介。

彼が「セブン」のリーダーであるホームランダー。
青いコスチュームで空を飛び、目から光線を放つ彼のモデルはスーパーマンです。
マントが星条旗になっていて、個人的にはマーベルのキャプテンアメリカのイメージも感じました。
ヒーローの中で、おそらく一番強いパワーを持っているであろう彼。
そして一番歪んでいるであろう彼。
「The Boys」の面白さを語る時に、ホームランダーの存在は必要不可欠です。

ホームランダーの隣に立つ彼女は、クイーンメイヴ。
ワンダーウーマンがモデルになっています。
同性愛者のようですが、過去にはホームランダーとも付き合っていた事も。
人らしい心を持っている様子もうかがえますが、チームやヴォートの悪行は見てみぬふり。彼女からは、何事も諦めてしまっている印象を受けます。

光の速さで走れるA・トレインは、フラッシュがモデルです。
彼こそ主人公ヒューイの恋人を殺した張本人。
小物感は漂うものの、ドラッグ漬けで自己中心的なふるまいは立派なヴィランです。

アクアマンがモデルになっているのは、海の生物と話せるディープ。
ちょうどアクアマアンを視聴したばかりで、「アクアマン最高!」となっていた私。
なので余計に、ディープがスターライトにセクハラするシーンはがっかりしました。あとちょっと笑いました。下半身丸出しってあんた。
そんなディープですが、実はコンプレックスの塊。ホームランダーに次ぐヴィランかと思いきや、後半の彼は迷走。
ホームランダーとは別の意味で、目が離せない存在になっていきます。

唯一ヒーローらしい正義感を持つスターライト。電気・光を操る能力があります。
オーディションを勝ち抜いて憧れのセブンに入れたものの、その実態を目の当たりにし悩むという役どころ。
そんな時にヒューイと出会い、彼と恋仲になるのですが、のちにヒューイが「ザ・ボーイズ」のメンバーであることを知ってこれまた悩む。
後半に明らかになる自分の出生にも悩む…という、悩み多きキャラクター。
実写化が予定されている「スターガール」がモデルになっているようですね。
残りのセブンのメンバーは、透明人間トランスルーセントと、ブラックノワール。
トランスルーセントはオリジナルキャラクターで、その能力で女性のトイレや個人のプライバシーも覗き見するという、モラルなんて皆無な人物です。
ブラックノワールは、ちょくちょく登場するものの、その正体も能力も不明。どのヒーローを模倣しているのかもいまひとつ分からない、謎のキャラクターです。
シーズン2で活躍するのかしら?
ホームランダーのイカレ方が突き抜けている
ヒーローって、ヴィランがいないと成り立たないと思うのです。ヴィランが強大で魅力的であればあるほど、ヒーローたちの存在も際立つというか。
その点からいうと、本作のホームランダーは最高です。
圧倒的なパワーを持ちながら病んでいるという設定、中身と相反して整った容姿と肉体美を持つ魅力たっぷりのヴィラン。それが彼なのです。
セブンの中でも一番イカレているというのに、正統派ヒーロー然りとした風貌とその(私好みの)イケメンぶりに、始めはころっと騙されました。
かなり序盤では「セブンの中でもまともな方なんじゃない?スターライトの味方になってくれるかも!」なんて淡い期待を持ったのですが、その期待は早々に打ち砕かれました。
殺人、レイプ、テロ組織との関わり、ヴォート副社長・スティルウィルとの歪んだ関係などなど。
彼の病んでいるエピソードがもう止まりません。
ホームランダーとスティルウィル
スーパーヒーロー集団「セブン」のマネジメントをしているのが、巨大企業ヴォート。
その女副社長であるスティルウィルとホームランダーは、かなり親密な関係に描かれています。

野心溢れるスティルウィルにとって、ホームランダーは利益を上げる手駒の1つ。
対してホームランダーにとってのスティルウィルは、母親であり、恋人でもある、執着の対象です。
その執着心から、透視能力を使って搾乳中のスティルウィルを覗き見している場面、ストレートに気持ち悪かった。
さて、ホームランダーとスティルウィルが一緒のシーンでは、たいてい彼の過去や狂気、「家族」というものへの歪んだ執着が描写されます。
冷酷非道なホームランダーですが、そんな彼にも同情の余地があるのでは…と思わされるシーンもちらほら。
徐々にホームランダーの内面が明かされてゆくにしたがい、彼のヴィランとしての魅力が増してくるのがとても面白いです。
そしてある出来事をきっかけに、ホームランダーがスティルウィルのコントロールから離れていく過程、そして歪んでいながらも強い結びつきに見えた2人の結末には驚きました。
さすがホームランダー。闇が深い。
シーズン1のラストも、ホームランダー関連のかなり気になる所で終わっていて、翌シーズンへのつかみもばっちり。
彼がイカレればイカレるほど、このドラマは面白くなる気がしています。
今作だけでもその狂いぶりが目立つホームランダーですが、過激すぎてカットされたシーンがあります。
クライスラー・ビルのてっぺんで自慰行為をして絶頂に達するという、ちょっとどういうこと?と言いたくなるシーンが削除されたのだとか。
この時の、ホームランダー役アントニーの演技が素晴らしかったらしく、そう言われると見てみたい気もする…。
シーズン2でも、アントニーの狂った演技に期待!
セブンメンバーの今後はどうなる?
ホームランダー以外のセブンメンバー。彼らの今後も気になる所。
特に気になるのはディープとクイーンメイブの2人です。
ディープは今後もヴィランを続けるのか?それともヒーローになるのか?
実質セブンのNo2であったにも関わらず、中盤からの彼は迷走を始め、ついにはセブンから左遷されてしまいます。
第一印象が「スターライトへのセクハラ」という、底辺からのスタートだった彼。
ですが、スターライトにセクハラを暴露され、世間へむけて謝罪会見もし、
自分探しなのか何なのか、スティルウィルに海洋保護活動を熱く訴え始め。
おいどうした?と言いたくなるこのあたりから、ディープは同情したくなるキャラクターへとシフトチェンジしていきます。
イルカを助けようとして水族館から連れ出すシーンなんて、見た人たちの失笑と少しの憐憫を浮かべた表情が目に浮かぶ…。
部屋に呼んだ女性に逆にレイプまでされて、まさに良いところなしなディープ。痛いと言っているのにエラに無理やり手を突っ込まれてましたしね。因果応報。
セブンメンバーの中では不遇な役どころではありますが、ディープは道化役として良い存在感を発揮していたと思います。
そんなディープが、今後ヴィランとして名誉挽回してゆくのか。
それとも心を入れ替えて、ヴォートとセブンの敵になってゆくのか。
彼の今後が楽しみです。
クイーンメイブが病んでいきそう。
スターライトが正義のヒーローであることは揺るがないと思うし、なんだかんだ今後もヒューイの味方をしてくれそうです。
となると、気になるのはもう一人の女性セブンメンバー、クイーンメイブです。
気になるというより、心配と言った方が正しいかも。
セブンの男性陣たちは性根から腐っています。
クイーンメイブはというと、ヴォートや仲間の暴挙に見てみぬふりを決め込んでいるけれど、根は悪いヒーローではなさそう。
飛行機の乗客たちを最後まで救おうとしていたし、結果助けられなかったときには悔やんでいる様子も見て取れました。
クイーンメイブはしたたかさも持つキャラクターだと思うので、そう簡単に折れたりすることはないと思います。
だけど、昔の恋人に会いに行ったシーンがすごく気になる。
もしかして、シーズン2で彼女が病んでいってしまう伏線なのでは?と心配しています。
私の予想は大抵外れるので、大丈夫だと思いますけどね。
さいごに
ヴィランやザ・ボーイズメンバーたちの過激さは群を抜いていますが、観終わってみるとキャラクターそれぞれの背景がしっかり描かれていて、「ただ気持ち悪いだけのドラマ」にはなっていません。
ストーリーも意外と王道で対立構造も分かりやすいし、サイコなアンチヒーロー作品として夢中になって楽しめました。
これは…これはみんなにも見て欲しい…!
普段ヒーローものはあまり見ないわ~という方でも、サイコドラマとして楽しめると思います。
ホームランダーとかね、空飛ぶサイコパスですから。大好き。
「ザ・ボーイズ」はシーズン1が放送される前からシーズン2の配信が決定しています。
シーズン2の製作が確定しているのは本当に嬉しいですし、いつ配信になるのかが今から楽しみで仕方ありません。
ではでは~!おのじでした。