映画「インシディアス序章」を観ました。
シリーズ3作品目にして、「序章」ときたもんだ。
1作目、2作目と大好評だったインシディアスシリーズ。今作が面白くないわけありません。

そんな期待を持って視聴しましたが、期待を裏切ることなく面白かったです。
やっぱりというか、安定というか。
恐怖演出のクオリティも相変わらずの怖さ。
今回は、エリーズ・スペックス&タッカーが中心となって事件を解決していきます。
この3人のファンには、なおさらおススメです!
ではでは、張り切ってレビューしていきますね。
※ネタバレにご注意ください。
Contents
【映画】インシディアス序章:作品情報とあらすじ

原題 | Insidious Chapter3 |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2015年 |
上映時間 | 97分 |
監督 | リー・ワネル |
高校卒業を間近に控えたクインは、最近亡くなった母リリーとの霊界交信を求め、霊能者エリーズのもとを訪れる。エリーズは鬱病の夫を一年前に自殺で亡くして以来、仕事から足を洗っていたが、クインに同情し話を聞くうちに、彼女が霊に取りつかれていることに気づく。 演劇学校のオーデションの帰りに車にはねられ、クインは重傷を負う。3週間後、退院し家に戻ったクインに悪霊の魔の手が迫っていた。娘の危機に父親のショーンは、エリーズに助けを求めるが、取りついた悪霊の強さにエリーズは除霊を途中で投げ出してしまう…。
引用:「インシディアス序章」公式サイト
監督はジェームズ・ワンからリー・ワネルへ
前作まではジェームズ・ワンが監督でした。
「インシディアス序章」では、今まで脚本を担当していたリー・ワネルが監督に。
これが監督デビュー作品だそうですよ。もちろん、脚本も引き続きリー・ワネルが担当しています。
ジェームズ・ワンは今回製作として参加。今回メガホンを取らなかったのは、当時「ワイルドスピード7」の監督で忙しかったため?
そんなジェームズ・ワンですが、映画序盤にカメオ出演しているというサービス精神。これはリー・ワネルの意向なのかしら?
そして私知らなかったのですが、リー・ワネルって、スペックス役の人だったんですね…。
知らなくてびっくり。
知ってました?
【映画】インシディアス序章:感想

やっぱり世界観がちょっと違う?
これは良い意味です。
監督が交代した事で、映画全体の雰囲気がやっぱり違います。
一番分かりやすいのは、ホラーとコメディのバランス配分。
今作では、スペックス&タッカーのコメディ部分が増えています。
真剣に笑いを取りに来てる、絶対。
1,2作目でも、そのキャラクターで視聴者にほっと一息つかせてくれていたスペックス&タッカー。
今作では、前作以上に彼らのことが好きになりました。
2人の行動はおかしな所ばかりなんですが、当の本人たちが大真面目だから笑えちゃう。
ホラー映画で今までこんな事した人たち、いる?って言いたくなっちゃう。
リー・ワネル監督の笑いの演出、大好きです。ツボをつくのが、本当に上手。
エリーズが恐怖を克服する物語
スペックス&タッカーはもちろん、やっぱりインシディアスシリーズは、エリーズがいないと始まらないですよね。

ですが今作のエリーズは、今までの彼女と雰囲気が違います。
優しいのはそのままなんだけど、どこか影があるというか。
弱さが見えるというか。
あのはつらつとしたエネルギーが全く感じられない…。
それもそのはず。
今作の「序章」は、シリーズの時系列でいうと一番最初の物語にあたります。
今作と、次作「インシディアス最後の鍵」の事件を乗り越えて、シリーズ1作目の強く優しいエリーズに変わっていくんですね。
今作は彼女が恐怖を克服する物語でもあるんだな、と感じました。
なんとなくエリーズって、心霊現象に対してめっぽう強いイメージがあったんです。
でも彼女も人間として、あの世や悪霊への恐怖を持っている。愛する人を失った過去も背負っている。
エリーズの人としての弱さが描かれていて、すごく良かったです。
主人公はステファニー・スコット。
そして忘れちゃいけない、主人公・クインを演じるのはステファニー・スコット。

ホラー映画にぴったりの美少女です。
私は初めてみた女優さんでしたが、幼少のころから舞台・CM・ドラマと活躍。歌手としても活動しているようですよ。
そんなステファニー演じるクインは、母親を失った女子高生。
「死んだママと話したい」と降霊術をした事が原因で、とんでもない事態へと巻き込まれてしまいます。
ママだと思っていたのに実は…というシーン、本当にゾッとします。
信じていたものが全く違っていた時って、すごく怖くないですか?
しかもそれが自分の会いたいと願っていた人ならなおさら。
母を慕う心を返せ。
ちょっとニュアンスは違いますが、人間同士でも「信じてたのに…」ってことままありますよね。
ドキドキの連続。今回の恐怖演出もハイクオリティ
クインに付きまとうのが母の霊じゃないと分かった途端、悪霊が息つく間もなく襲ってきます。
今回の恐怖演出も、大満足のクオリティ!
「くるか…?くるのか…?来た!!!」っていう、古典的で期待を裏切らない演出。
めちゃくちゃ怖いです。
視聴者をドキッとさせる手法はそのままに、よりジメジメとした感じが増しています。
悪霊の過去は描かれない
ここはちょっと残念なポイントでした。
悪霊の正体や、なぜ人を襲うようになったのかは描かれていません。
動機が知りたいタイプな私。
ここがちょっとでも知れると、さらに面白かったのに!と感じました。
シリーズ1,2とのリンクもしっかりある
今作には、シリーズ1,2に登場したランバート一家は出てきません。
ですが、きっちりとリンクが示唆されているシーンがあって、シリーズファンはにやりと出来る演出になっています。
ちょこっとレベルではなく、「こんなとこまで!?」ってレベルで前々作とつなげてくるので、結構見ごたえありますよ。
逆に、いきなり今作から観た人には盛大なネタバレになってしまう可能性があります。
ぜひぜひ、シリーズ1作目から順番に観ることをおススメします。
家族愛の描写は今作でも健在
ジェームズ・ワンといったら、家族愛ホラー。(私の中で勝手に)
監督が変わった今作は、家族関係の描写はどうなるのかな?とちょっとワクワクしていました。
リー・ワネル監督も、しっかりと家族愛を描いてくれています。
考えてみたら、脚本はずっとリー・ワネルが書いていたんだから、当然といえば当然なんですけどね。
今作の家族描写は、よりリアルに表現されてるなと感じました。
妻が死んで二人の子どもを育てなきゃいけないから、パパはなかなかクインの言葉を聞いてあげられない。
弟はめちゃくちゃ生意気ざかりでクインの言う事を聞かない。
普段はそんなでも、みんな家族を大事に想っているから、クインの身に危険が迫った時にはパパと弟は一致団結。
これが良かったです。
日常に忙殺されたり、思春期だったりで中々愛情表現できないけど、本当は愛してるんだよ、っていうのがなんかリアルでね。響きました。
そして私のイチオシはラスト!
思わず涙してしまいました。これは是非、実際に見て欲しいです。
隣人愛も、もう少し見たかった
家族愛描写はバッチリなんです。
だけど、せっかく出てきたクインの親友や、同じアパートの住人たちの描写が物足りませんでした。
序盤~中盤までは出てくるんだけど、いつの間にかフェードアウト。
中には重要な役割を果たす人物もいるため、もう少し人物設定が掘り下げられていたら、より楽しめたよきっと!
【映画】インシディアス序章:まとめ
以上、映画「インシディアス序章」のレビューでした。
ジェームズ・ワン監督作品も好きだけど、リー・ワネル監督の今作品もかなり面白かったです。
家族愛も感動的に描かれているし、ホラー演出も安定のクオリティ。
そして、過去シリーズとのリンクもあって見ごたえ抜群。
おまけにコメディ要素でこちらの緊張した気持ちもほぐしてくれる。
死角なし。
おすすめのホラー映画です。
前作、前々作のレビューはこちら↓


ではでは。
おのじ(@ozy_san_0624)でした。