おのじ(@ozy_san_0624)です。
「インシディアス最後の鍵」を観ました。

今回も監督が交代していますが、リー・ワネルの脚本、ジェームズ・ワンの製作参加は変わらず。
演出も相変わらず安定の面白さはありましたが、同時に「こんなのエリーズじゃない!」というジレンマも感じる作品になっていました。
※ネタバレ注意です。
Contents
インシディアス 最後の鍵:作品情報&あらすじ
原題 | Insidious: The Last Key |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018年 |
上映時間 | 103分 |
監督 | アダム・ロビテル |
超常現象の専門家として活動するエリーズのもとに仕事の依頼がやってきた。それは、かつて幼少期にエリーズが暮らしていた家に現在住んでいるという男が、引っ越してきてから不可解な現象が続くため、助けてほしいという内容だった。迷ったあげくに仕事を引き受けたエリーズだが、思わぬ事態に遭遇する…。
引用:ソニー・ピクチャーズ公式サイト
じりじりハラハラさせる恐怖演出がとても良い!
シリーズ1、2作目の監督がジェームズ・ワン。3作目はリー・ワネル。
今回はまた監督が交代して、アダム・ロビテルがメガホンを取っています。
新しい監督の恐怖演出はどんなだろう…と期待と不安いっぱいで見ましたが、とってもハラハラさせられ、おまけにじりじりとじらされて、恐怖効果抜群の演出でした。
私せっかちなのでじらされるのはあまり好きではないのですが、これは良かった。
ちょっと動悸がしました。
特に、エリーズがスーツケースを次々と開けていくシーン。
狭くて天井の低い通路でスーツケースのフタを開けると向こう側が見えなくなるのですが(どんな状況?)、その死角から今にも何がが飛び出してきそうで…。
来ない。
次のスーツケースを開ける。
フタの向こう側から何かが…
来ない。
そんなハラハラシーンを、何度も繰り返します。
そんな気持ちにさせられました。
じらしながらハラハラさせる恐怖演出、最高です。
監督アダム・ロビテルの監督作品は?
監督アダム・ロビテルは、「パラノーマル・アクティビティ5」の監督も務めています。
パラノーマルアクティビティといえば、大人気ホラーシリーズ。
私はあまりにも怖くて、シリーズ3作目で見るのをやめてしまいました。
ほかにも、「テイキング・オブ・デボラ・ローガン」も監督しているのですが、この作品もとても面白そう。
キャッチコピー「この老婆、トラウマ級」。
どんな老婆なのだろう。
いちファンとしてどうだった?
評価はなかなか厳しいものが多く、日本ではDVDスルーだった本作。
インシディアスシリーズ、そしてエリーズのいちファンである私が「インシディアス最後の鍵」のストーリーをどう感じたのか?
現代パートのエリーズには何の問題もないのですが、どうしても少女時代のエリーズの行動・考え方にひっかかってしまいました。
一番の疑問は、エリーズの行動
インシディアスシリーズの人気に、エリーズの存在は大きいと思います。
そのエリーズの人物像に疑問を持ってしまったのが、私が今作にもやもやしてしまった一番の理由です。
エリーズファンであればあるほど、残念に思う気持ちは大きいかも。
霊の存在を頑なに主張
霊の存在を信じる人・信じない人がいることは、学んでも良いんじゃない?と、一番に感じました。
エリーズは子どものころから霊が見えています。母親はそれを信じてくれるけど、父親は頭から否定。
霊の存在を口に出すたび、エリーズは父親に虐待されてしまうんですよね。このシーンは純粋に可哀そうなんだけれど…。
それなのに幼少期のエリーズは、頑なに霊の存在を父親に言い続けます。
余計な事しか言わないんですよね…。
すごーくこれが疑問。
自分がひどい目に合わされるのはもちろん、それをきっかけに父母の言い争いに発展することもあります。
それを繰り返しているはずなのに、学ばないエリーズ。
今までのエリーズの人物像から察するに、こういう場合「空気を読んで何も語らない」ということが出来る子だと思うのだけど…。
そして父親が霊を信じないのは痛いほどわかっているはずなのに、10代後半になっても「ここに幽霊がいる」と父親に言い続けるエリーズ。
父親にどうしても理解してほしいわけでもなさそうなのに、繰り返すのはなぜなんだ。
何でもかんでも言えばいいってもんじゃないし、「それは若さのせい」ってこじつけるには、ちょっと浅いかなぁと感じてしまいました。
10代ってもっと色々考えてるよ。空気だって読むし。
父親に監禁されていた女性も、エリーズの発言のせいで殺されてしまったような流れ。
1,2作目でのキャラクター設定から考えると、エリーズはそんな浅はかなことしないと思う。
現代のエリーズは、思慮深く、強くて優しいキャラクターとして描かれてきたのに、過去のエリーズとのこのギャップはなんなんだろう。
成長と経験を経て、今のエリーズになったという設定だとは思うのだけど、個人的には「う~ん…」というところ。
人格そのものが違う印象でした。
弟を捨て、家を飛び出すエリーズ
そしてこのシーン。
ケダモノのような父の元に弟を置いて、自分はさっさと家出するエリーズ。
ここが「エリーズじゃないよね?」と感じさせる決定打でした。
シリーズ初期から、自分を犠牲にしても霊に悩む人々を救おうと奔走していたエリーズ。
そんな彼女が、若かったとはいえ弟を置いて家出をするなんて…。
自分が出ていったら、弟が父親にどんなひどい目に合わされるかも分かってるだろうに…。
この出来事がきっかけで、弟との間に溝がある、という現代の設定につながってるんですが、ちょっと乱暴な気がしました。
今作がインシディアスシリーズ初視聴、という方は違和感はあまり感じないかもしれません。
ですが、エリーズファンは引っかかる所が多いです。
視聴者の裏をかく演出は良い!
エリーズの設定に疑問は抱くけれど、ストーリーの構成は面白かったです。
特に扉の奥から出てきた悪霊のせいで、住人達がおかしくなってしまう部分は良かったです。
エリーズの父親の所業も悪霊のせいだと分かり、少しほっとしました。
子にとって、親の想い出って影響が大きいと思うので。
父親が大量殺人犯だなんてシャレにならないですもんね。
現実では父が殺人を犯したことに変わりはないけれど、父親は操られていてと分かるのは、エリーズにとっても弟にとっても救いです。
そして、幽霊だと思っていたのが実は人間だった!という演出にも驚かされます。
この2段構え。やるじゃないですか…。
家族の描写は無理やりだけど、最後はまんまと泣いた
長い間音信不通だった弟との再会、姪っ子だちとの出会いなど、今作でも家族の描写はしっかり描かれていました。
挿入が若干無理やりな感じもありましたが、今回も泣きましたよ。
父が最後に見せた親らしさ、最後に助けに来てくれた母。
もう、もう…
スペックスの春
これは、「良かったね…。」と生暖かい目になるエピソードでした。
スペックスが、エリーズの姪っ子姉妹のうちの一人と良い感じになります。おめでとう。
根拠もなく、スペックスとタッカーには春なんて来ないと思っていたので(失礼すぎる)、これはファンとしては嬉しい展開でした。
エリーズの姪にも、霊能力がある?
ちゃんと受け継がれていますね。
エリーズの姪にも、霊能力が備わっています。
姪の霊能力が次作へどう影響していくのか、とっても気になります。
次回作があるなら、エリーズ&姪っこの活躍がぜひ観たい!
シリーズとのリンクは今回もあり
今作でも律儀にシリーズ1作目とのリンクがあって、「ダルトンのあの時のシーンに!」という感じ。
やっぱり分かっていても、リンクがあるとワクワクしてしまいます。
とはいえ、1作目と2作目ほど強烈な伏線にはなっていないので、そこは残念なところ。
でも、そんなに何回も同じ演出は使えないですものね。
ファンサービス的な要素かな、と思いました。
【映画】インシディアス 最後の鍵:まとめ
以上、「インシディアス 最後の鍵」のレビューでした。
ちょっと疑問な点もありましたが、それもエリーズへの愛ゆえ。
それに、なんだかんだ楽しめました。
第5作の製作も決定しているという噂があるけれど、どうなるかははっきり分かりません。
次回作があるのなら、ぜひ巻き返しをはかってほしい!
まだまだ続いてほしいシリーズなので、応援してます。
ではでは。
おのじ(@ozy_san_0624)でした。