「セブンス・サン 魔使いの弟子」を見ました。
めっちゃ面白かったです。
初めて見たタイトル名だったので、「B級ファンタジーかな」なんて期待せずに見た私ってば馬鹿。
ほんとごめんなさい。

ストーリーは少しあっさり気味で、それがもったいない所。
ですがなんだかんだ話は面白かったですし、何より映像のクオリティも高かった。
ダークファンタジー好きな方におススメです。
- ストーリー ★★★(3.0)
- 映像 ★★★★(4.0)
- 人間ドラマ ★★★(3.5)
- 総合 ★★★(3.5)
※ネタバレ注意です。
Contents
【セブンス・サン魔使いの弟子】作品情報とあらすじ

原題 | Seventh Son |
製作国 | イギリス、アメリカ、カナダ、中国 |
製作年 | 2015年 |
上映時間 | 102分 |
監督 | セルゲイ・ボドロフ |
18世紀、幽閉されていた凶悪な魔女・マルキンと魔物たちが復活、人間界に闇が訪れる。魔使いマスターは一族の7番目の息子トムと共に、魔物退治の旅に出る。
引用:Netflix
原作小説は人気ファンタジーシリーズ
世界で人気のファンタジー小説「魔使いの弟子シリーズ」が原作です。
著者はジョセフ・ディレイニー。
このファンタジーシリーズ、初めて知りました。
原作と映画だと、結構ストーリーが違うらしい。原作も読んでみたい…所ですが、10冊以上あるとの事。
時間。もっと時間が欲しい。
そんな人気シリーズの映画化なのに、なぜか日本ではビデオスルーだった今作。
結構面白かったのに、もったいないですね。
【セブンス・サン魔使いの弟子】感想

七人目の息子の七男坊・トム。イケメンな正統派主人公
七人目の息子の七男坊って、一瞬「えっ?」って思いますよね。
「ななにんめのむすこのしちなんぼう」
まるで呪文。
ややいこしいですが、七人目の息子がトムのお父さん。その七男がトムなわけです。
ふとした時に未来を見てしまう、不思議な力を持つトム。
何を隠そうお母さんが魔女です。
魔使いの弟子であり、魔女であるお母さんの血をも引いているという、怖いものなしな設定。
そして、今までの魔使いの弟子よりも悪運が強く、死んでもおかしくない状況に2,3度遭遇しますが生きてます。
絶対死なない。
素晴らしい。
丁度よい感じに師匠に反抗的ですし、肝心な場面では従順ですし、機転がきいて爽やかに恋もする。
主人公として申し分ありませんね!
主人公として申し分ないのは、そのルックスもまた然り。
イケメンです。
素晴らしい。(2回目)
イケメンは世界を救うし、30代アフターファイブ引きこも女性をも救う。
リアルなモンスター
映像のクオリティ、高いです。
文句の付け所がない素晴らしいCGでした!
ファンタジーって、映像クオリティ大事ですよね。世界観に没頭するために必須な要素です。
特にモンスターのリアルさは大切!
大きな獣やドラゴンが、人型になったり怪物に変身したりの演出も自然でお見事。
映像だけでも見る価値あります。
一番迫力があったのは、マルキンの部下である巨大熊と戦うシーン。
映像を見ただけで、これほどまでに噛まれる!という恐怖を感じたのは人生初です。
この映画で一番好きなシーンです。
主人公とヒロインの距離感
まず、ヒロイン・アリス役のアリシア・ヴィキャンデルがすごくかわいいです。
優しくて気が強い女の子で、アリスのお母さんがマルキンの忠実な部下という設定。
ロミオとジュリエット的設定って良いですよね。
スムーズな恋よりも、障害があった方が燃えますもの。見ているだけの私も。
ですがこの映画では、主人公とヒロインはしっかり愛を育みつつもべたべたくっつくわけではなく、ラストでもそれぞれの道を歩みます。
離れても心は一緒的スタイル。
この距離感がもどかしくも切なくもあり。
端的に言うとツボです。(すみません個人的で)
魔女が愛情深く描かれている
敵であるはずの魔女たちが、愛情深いキャラクターとして描かれているのが印象的でした。
敵の親玉・マルキンでさえ、昔の恋人であるトムの師匠・グレゴリーにまだ愛情が残っています。
アリスの母親はマルキンの忠実な部下ですが、アリスがマルキンを裏切った際には命をかけて我が子をマルキンから守りました。
トムのお母さんも魔女ですが、人間の男性と結婚して家族を愛し、町を守る女性。めっちゃ良い人なんです。
マルキン達に町を襲われたときには、町を守るために最後まで戦って犠牲となります。
全ての魔女が悪なのではないし、敵の魔女でさえ憎み切れないストーリーは深いなぁと思わされました。
死んだトムのお母さんが離れた地にいるトムに呼びかけるシーン、泣きました。
「心から悲しみを消して、勇気で満たしなさい」っていうセリフ、じーんとします。
見せ場の演出、もっとドラマチックでも良かった
トムのお母さんの戦闘シーンも、アリスママがアリスを守って戦うシーンも、もっとドラマチックな演出だったら良かったのに!もっと泣けたのに!
設定やストーリーの運びは泣ける要素満載なんです。
それなのに、泣けるであろうシーンがどれもこれもあっさり終わってしまう。
ホワイ?
こっちは泣く準備万端。
私、泣くシーンって大体数十秒前から準備に入るんです。
「いいよいいよ!泣けるシーンここからだよ!来た来た来た…はい、いまっ!」
っていうタイミングで泣く。
「セブンス・サン 魔使いの弟子」は、この「はい、いまっ!」でクライマックスシーンが終わります。
えっ…。
ホワイ…?
ってなるわけです。待っていたこっちとしては。
おそらく、時間に収めるため致し方なくという所なんでしょう。
だけど、これだけ映像のクオリティも設定も面白いのに、もったいない!
ファンタジーでは戦闘シーンって、見せ場だと思うんだけどなぁ。
もっとそこに時間かけて欲しかった。
ストーリーは面白くてまとまって分かりやすい。その分深みはない。
ファンタジーものにしては、102分と短め。
上記の、見せ場があっさりしている問題もこのせいだと思います。
尺が短い。
それゆえにストーリーがすっきりまとまっていて分かりやすいですが、その分深みはもう少しという所でした。
これくらいの映像クオリティだったら、もっと上映時間長くても良かったんじゃないかな~?
この面白さなら、私なら2時間半は見られるけどなぁ。
もったいない。ほんとにもったいない!
まとめ

以上、「セブンス・サン 魔使いの弟子」の感想でした。
この映画、続編が出たら絶対見るんだけどなぁ。
調べましたが、今の所続編はなさそう。
とても残念です。
そして人気の原作本ですが、結構良いお値段します。
ポチろうと思って怯みました。
と、図書館行って探してみよう。