ネトフリで映画「少女生贄」を観ました。
タイトルはアジアンテイストですが、洋画です。
アダルトでもありません。(ちょっと間違えそうなタイトルだよね)
少女が生贄というか、一家が生贄だった今作。ホラーとしてはそんなに怖くありませんでした。
もっと不気味さと怖さが欲しかった!

- ホラー度
- ストーリー
- 不気味度
- 総合
※ネタバレ注意です。
【少女生贄】作品情報とあらすじ

原題 | Nothing Left to Fear |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2013年 |
上映時間 | 100分 |
監督 | アンソニー・レオナルディ三世 |
カンザス州の小さな町、スタルに越してきたダンとウェンディー一家。ダンは引退するキングズマン牧師の代わりになるため、町にやってきたのだ。小さな町で、訪れる者もあまりいないためか、住人たちは牧師を中心にとても親切で、引っ越しを手伝ってくれ、歓迎パーティを開くなど、一家を大歓迎。しかし、ある夜から長女のレベッカが悪夢にうなされるようになると、優しかった住人たちの行動に、異変が起き始めるのだった…。
引用:Filmarks
【少女生贄】感想

ポスターの「ンボボボボボォ」って、なに?
というのが一番の感想。本編で「ンボボボボボォ」って言ってる場面なんてあったっけ?
いや、なかった。
登場人物が憑依された状態を「ンボボ」と表現しているのでしょうか?だとしたら斬新です。
設定が面白い
「開いちゃいけない異界への門」を閉じるため、生贄を捧げる。
和風ホラーゲーム「零」に通じる設定で、面白いですよね!
そんな秘密を持つ町に、ウェンディー一家がやってきます。
主人公が長女レベッカ。家族は父・母・次女・弟。
レベッカは、町に来て早々にイケメン男子・ノアと良い雰囲気になっていました。
リア充はどこに行っても充実しています。すごい。
すごく親切な町の人たち。
だけどどこか秘密がありそうで…。
という、序盤の描写は面白かったです。
ただ、この「扉」や「町の歴史」の設定が掘り下げられていなくて、そこが残念。
「いつから扉の存在を守るようになったのか」とか、「どうして扉が現れたのか」とか、見る側としてはすごく気になるじゃないですか?
そこがすっ飛ばされて、曖昧なラストを迎えてしまうので、消化不良気味でした。
町の人の描写、あっさり
「この親切な町の人たち、豹変するんでしょ?どんな風に変わるわけ?」なんてハラハラドキドキ見進めていくと。
町の人の描写、意外とあっさり。
レベッカ達一家が「変だな?」とか「なんか不気味だぞ!?」なんて感じる余地もなく、ラストシーンに突入していきます。
なんだそのプロのエキストラ根性!
そんな背景に馴染まなくていい。もっと不気味さ主張していいよ。
黒幕の牧師さしおいてもいいから、もっとしゃしゃり出てきていいんだよ!
もっと町の不穏さを、序盤から感じたかったです。
お土産の毒々しい青いケーキに、獣の牙のようなものが入っているんですが、町の人に対して「あれ?」って思うのって、このシーンだけなんです。
それなのに、作った人が高齢で認知症ぽいから間違えたんだろう、という事で片付けられてしまう。
そんなわけあるかい。
うっかりであんな呪術に使うような本格的な牙入るかい。
もっと疑ってこ!町の人疑ってこ!
曖昧な部分が多い
「少女生贄」っていうくらいだから、生贄は少女なんでしょう。だから、生贄は主人公のレベッカかな?
そんな風に思っていました。
誰が生贄かがはっきりしない
憑依され、幽霊化して家族殺しをしてしまう…と、一番悲惨な展開を迎えるのは次女なのですが、終盤の儀式で生贄っぽくされたのは長女レベッカ。
でもレベッカはラストシーンで生存していたし…。生きてこの町に住人として縛り付けられるのが「生贄」って事?
それとも、憑依された次女が生贄って事?
…と、結局誰が生贄になったのかがよく分かりません。
流れ的にはレベッカだと思うのですが。
プリーズ、私にもっと理解力を。
ラスト、新しい家族が町にやってきて、彼らが新しい生贄になるんだろうな~という所で映画は終わります。
ずいぶん濁したな!
はっきりくっきり、分かりやすい部分がもっとあれば助かりました。(主に私の頭的に)
レベッカとノアの恋模様はどうなった?
もう一つの疑問がこれです。
レベッカとノアの恋愛関係はどうなったのか?
ラストシーンにはノアがいないので、二人の関係がどうなったのか良く分かりませんでした。
レベッカにしてみれば、肝心なシーンで騙されたわけですから「そこになおれっ!!」って心情だとは思いますが。
二人の出会いから中盤までも、はっきり「好きだ!」「私も!」っていうシーンがない。
ホラー映画に若い男女が出てきたら、「不穏な雰囲気の中ではぐくむ愛情」っていうのが鉄板だと思ってたんですけどね。
二人の関係があっさりしすぎちゃっていたのが残念でした。
もしかすると、ノアは最初からレベッカを恋愛対象としては見ていなかったのかもしれませんね。
最初から生贄にする目的で、レベッカに気を持たせていたのかも。
あ、現実にもありそうで怖い。
今作のツッコミどころ
終盤では、次女が憑依されて家族に襲いかかり、プチパニックな展開に。
その場面、ツッコミポイントが満載でした。
そのポイントについて、ちょっと言わせてもらってもいいですか?(言いたい)
レベッカのパニック
父と母が、憑依された次女・メアリーに殺されてしまい、車で逃げ出すレベッカ・ノア・弟。
ですが、逃げている途中でレベッカが車から降り、「事情を説明しろ!」と騒ぎ出します。
車の外で押し問答をするレベッカ&ノア。
ちょっと。それ今しなきゃいけない事?(焦)
車の中でもできるでしょ!まず早く逃げなさいよ!!(感情移入120%)
そうこうしているうちに、憑依次女に私の心配通り追いつかれます。
ほら見ろ!言わんこっちゃない!
時と場所って、とても大切。
ノアと弟の謎行動
「んん?」と思ったのは、弟とノアの行動。
追いかけてきた次女を見て、外で口論しているレベッカ達に「早く車に乗って!」といいながら、自分はなぜか車から降りて逃げ出す弟。
なんでやっ!?
君も車で大人しくしてなさいよ!
早く車に乗れって言いながら自分は降りるなんて、おかしいでしょっ!
逃げた弟を見て、レベッカを車に押しこみ自分たちだけ車で逃げ出すノア。
なんでやーーーーーーっ!?
次女の移動速度って、実は全然早くないんです。普通に走ってても逃げ切れるくらい。
だから上手くやれば3人で逃げ切れるのに!
そんな意味不明の行動を取ったわりには、結局戻ってきて弟を車に乗せて逃げるレベッカ&ノア。
最初から一緒に逃げなさいよ…。
なんなんだ一体…。
心の中で、たくさん「なんでや!」と叫ばせてもらった映画でした。
まとめ

以上、「少女生贄」の感想でした。
「ンボボ」が気になりつつ、あまり怖くなかった映画でした。
設定は面白いので、気になる方は見てみてもいいかもしれません。
欲をいうと、レベッカとノアの恋模様がもっと見たかった。
ホラー映画での恋愛シーン、私大好きなので。
ホラーという障害の中で燃える恋、いいじゃないですか。
今作のレベッカとノアは、燃えがイマイチでしたね…。
若いんだから、もっと燃えてていいと思う。