ホラー

【映画】恐怖ノ黒電話 「恐怖ノ」シリーズの中でダントツの面白さ。

タイトルが「恐怖ノ」で始まるホラーシリーズがあります。

その中でダントツに面白くて、私がおススメするのがこれ。

「恐怖ノ黒電話」です。

©The Celler Productions,LLC 2010

 

おのじ
おのじ
個人的評価はこちら。
  • ホラー度 
  • 演出 
  • 太刀打ちできない度 
  • 総合 

 

序盤は直接的なホラー表現が少なく、主人公がじわじわと追いつめられる様子がとても怖いです。

自分に危害を加える相手が過去にいるのだから、どうにも太刀打ちが出来ない。

ジャパニーズホラーにも似たじめじめ&じわじわ感があります。

自分を苦しめる相手が、幽霊ではなく人間というのも面白かったです。

 

それでは、感想を書いていきます!

 

※ネタバレ注意です。

 

恐怖ノ黒電話:作品情報とあらすじ

原題 The Celler
製作国 イギリス
製作年 2011年
上映時間 91分
監督 マシュー・パークヒル

 

離婚したことをきっかけに、マリーは環境を変えようと、あるアパートに引っ越しをする。その部屋には、すでに回線の繋がった古い黒電話が据え付けられていた。やがて、この黒電話に謎の人物から連絡が入る。これに続いて連続する怪事件。果たして、電話の主は誰なのか…??

引用:Hulu

 

恐怖ノ黒電話:感想

恐怖の正体は?姿が見えない相手から追いつめられる恐怖

主人公・メアリーを追いつめるのは、ずばり言うと電話の相手・ローズです。

 

離婚をきっかけに、アパートで一人暮らしを始めたメアリー。

引っ越し先の部屋に備え付けられていた黒電話。

そこにかかってくる電話の相手が、ローズです。

 

最初は間違い電話かと思い優しく対応していたメアリーですが、それが後々とんでもない事態を引き起こしていきます。

このローズがめちゃくちゃ怖い。陰湿&粘着質&クレイジー。最恐な相手です。

知らない人と話してはいけませんね…。

 

過去に生きる人物、ローズ

何が一番怖いかって、ローズが現代ではなく、過去に生きている人物だという事。

本来であれば恋人に逃げられて自殺する運命だったのですが、メアリーとの電話をきっかけに歴史が変わり、ローズは生き延びます。

そこから、メアリーに執着し始めるローズ。

メアリーに相手にされないと怒り狂い、何をするか分かったものじゃない。そこが怖いです。

おのじ
おのじ
ローズが怒ろうが何しようが、電話になんて出なきゃいいじゃん。

なんて思って見ていたら。

 

ローズが生きている時代は、メアリーが子供の頃の時代なんですよね。

2人の生きている時代が被ってる。

 

どういう事かというと、子どもの頃のメアリーに危害を加えようと思えば、ローズはそれがいつでもできちゃう環境にいるんですよね。

ローズの生きている時代ではメアリーは子供ですし、大人であるローズに太刀打ちなんてできません。

過去のメアリーに危害を加えると、それはそのまま現代のメアリーに傷となって反映されます。

ローズはそれを盾に、メアリーが自分から離れないように脅し続けます。

 

おのじ
おのじ
た、たちが悪い…。まさにローズのやりたい放題だね。

 

現代でもメアリーに忍び寄るローズ

映画終盤では、現代のローズもメアリーに襲い掛かってきます。

逃げ場のない絶望感がありますね。

なんでこんなにメアリーに執着するんだろう。異性ならまだしも、女性が女性に執着する心理状態が理解できません。

 

危機一髪の所で、現代と過去のメアリーの協力で何とかローズを撃退。ですが、その代償はかなり大きいものでした。

誰にも良い事がないバッドエンドなのですが、妙に印象に残るので私は好きな映画です。

 

メアリーを2重に苦しめる。暴力的な元夫・スティーブン

この映画の怖い所。それはローズの他にももう一つあります。

それが、メアリーの元夫であるスティーブンの存在です。

 

メアリーとスティーブンは、離婚しているのですが、スティーブンは別れてもなおメアリ-に付きまといます。

普通に怖い。重度のストーカーです、この男は。

メアリーに暴力を振るうなんて、最低。

 

何かにつけてメアリーの家を訪れて脅していったり、家に忍び込んだり、またメアリーを脅したり、家に忍び込んだり。

何回忍び込んでんだ!お前いい加減にしろ!と言いたくなります。

 

メアリーを取り巻く2重の恐怖ですね。過去からのローズと、現代のスティーブン。

メアリー…。ファイト…。

 

主人公・メアリーの美しさ

主人公・メアリーを演じるのは、ラシェル・ルフェーブル

映画「トワイライト・サーガ」では、吸血鬼のヴィクトリアを演じていました。

 

彼女がとにかく綺麗です。

この映画の映像や演出は、ちょっと古臭い感じがします。

加えてかなり陰気臭く、下手すると「B級?」という感じなのですが、彼女のビジュアルと演技が妙に映画の雰囲気とマッチ。

結果的に、B級感を感じさせない仕上がりになっていました。

 

薄暗い映像の中での、彼女の薄幸な雰囲気や透明感は素晴らしかったです。

ずっとメアリ-にくぎ付けでした。

 

ヒーロー役は「トゥルー・ブラッド」でビル役を務めたスティーブン・モイヤー

ヒーロー役を見た瞬間、ビビっと来ました。

ビルだ!「トゥルー・ブラッド」のビルだ!(好きなんです…)

 

この映画でも、かなりの好青年・ジョンを演じているスティーブン。

優しくて、勇気があって。スティーブンからも、全力でメアリーを守ってくれます。

その包容力、値段付けられませんとも…。

おのじ
おのじ
プライスレス!!好き!

 

そんなジョンですが、ローズに過去で殺されてしまいます。

ローズからメアリーを守ろうとして、ジョンの素性がローズにばれてしまったんですね。

メアリーの一見突拍子もない話を信じて、本気で心配してくれていた唯一の味方だったのに…。悲しすぎる…!

 

ローズの異常さが際立つシーンでした。

おのじ
おのじ
そこまでしてメアリーをつなぎ留めようだなんて。その発想と執着が怖いっ。

 

過去で殺されてしまったジョンは…

過去で殺されてしまうと、現代では存在しなかったことになってしまいます。

ジョンが存在していた事を覚えているのはメアリーだけ。

ほかの人達の記憶からは消えてしまうのに、メアリーだけ覚えてるのは何で?って思っちゃいましたが、それは置いておいて。

 

ジョンがこの世に存在しないんだと気づいてしまった時、メアリーの頭を巡ったジョンとの想い出シーンが切なかったです。

不覚にも涙しました。

おのじ
おのじ
ジョンの笑顔が遺影にしか見えない…。

 

こうなるって分かってたらさ、電話でスティーブンの名前、ローズに言っとけば良かったのになぁ~…って…。

はい。それは言いっこなしですね!

 

まとめ

以上、「恐怖ノ黒電話」の感想でした。

 

ホラー要素ももちろん怖かったですが、一番怖いのはやっぱり生きている人間ですね。

ローズもスティーブンも、下手すると現実でも遭遇する危険性があるのが恐ろしい。

実際にこんな人が身近にいたら…と思うと、ぞっとしますよね。

 

人を見る目って本当に大切。養っていきたいものです。

そして、見ず知らずの相手には絶対に個人情報を漏らさない事。

 

あれ。防犯のようなしめくくりになってしまいましたが、それはそれで。

ではでは、また。