2018.9.21公開の映画「死霊館のシスター」を見てきました。
いや~、不気味。良い。すっごく良い。
最初から最後まで待ったなしの恐怖演出だけでもかなり満足でしたが、修道院の不気味な雰囲気にもしてやられました。
最後には本編「死霊館シリーズ」とのリンクもきちんとありますしね。
死霊館ファンの人も、初めて死霊館を見る人も、どちらも楽しめる映画になっています。

Contents
死霊館のシスター:あらすじ
1952年のルーマニアの修道院でひとりのシスターが自らの命を絶つ。不可解な点の多い自殺に教会はバーク神父と見習いシスターのアイリーンを修道院へと派遣する。二人はこの事件を追うにつれ、修道院に隠された秘密とともにいまだかつてない恐怖“悪魔のシスター・ヴァラク”と対峙することになる。果たして、この修道院に隠された想像を超える秘密とは?そして悪魔のシスターの目的とは一体何なのか!?
引用:「死霊館のシスター」公式サイト
本編「死霊館シリーズ」の予習でテンションアップ!
「死霊館のシスター」は、本編を見ていなくても十分楽しめます。
ですがやっぱり、今作を見るなら「死霊館」「死霊館エンフィールド事件」を一度見てから見て欲しい!
心からそう思います。
なぜなら、「死霊館のシスター」の冒頭とラストに、死霊館本編とつながりのあるシーンが出てくるから。
「本編のあのシーンがここに!」って分かった時の、あのテンションの上昇。
あのアハ体験のような快感。特にラストのシーンは、嬉しさと同時に軽い絶望も味わえますよ。
ぜひぜひ、予習をおすすめします。
何度もビクっとさせられる演出
最初から最後まで途切れずに、こちらを驚かせる演出が続きます。
古典的だけど、カメラワークが最高。
- 登場人物を中心に、回り込む
- 人物の目線と一緒にカメラが移動する
こんな映しかたで、観ている側の「来るか…?来るのか…!?」っていう恐怖を煽ります。
このドキドキ感、嫌いじゃありません。
そして、ちょうど人物を正面に据えるアングルの時にくる。
ヴァラクが来る。

もう嫌。(誉め言葉)
めっちゃ怖い。
ヴァラクの顔が怖いのを差し引いても、演出だけで心臓が飛び出ます。
ジワジワと見てる側の緊張感を高めて、その後にヴァラクがどんっ!もしくはヴァラクの手下がどんっ!という演出。
期待を裏切りません。
これには大満足でした。
実はみんな〇〇していた…オチが怖い
驚かせる演出も好きでしたが、この演出こそ個人的には一番怖かったです。
やっと修道院のシスターたちに出会えたと思ったら、実はみんな…。というオチ。
バーク神父とアイリーンが訪れた修道院、「ほんとに人いるの…?」ってくらい人の気配がないんです。
人のいない場所っていうのが苦手なので、観ているだけでソワソワ落ち着きませんでした。

そんな時に、やっとシスターたちに出会えてほっとしたわけです。(会えるまでも結構長かった)
それなのにあんな…という恐怖。
私の安心感を返して欲しい。
この場面では、派手に恐怖するというよりも、静かにぞっとしました。
めくるめくどっきり演出よりも、ここが一番印象に残る。
タイッサ・ファーミガの透明感がいい
主人公・アイリーンを演じるのはタイッサ・ファーミガ。
アメリカン・ホラー・ストーリーにも出ていた、瞳が印象的な女優さんです。
アメホラの時も「綺麗な子だな~」と思って見てましたが、今回もその美しさ・透明感が素晴らしかったです。
アメホラの時より大人になってましたね。

彼女が演じるアイリーンは、まだ正式なシスターではなく見習い。そのため、他のシスターたちと衣装が違います。
アイリーンは真っ白な服。
これがまた似合う。彼女の透明感に磨きをかけていて、すごく良かったです。
そして一貫して薄暗い今作の中で、アイリーンの白い服はとてもよく目立ちます。
悪魔(ヴァラク)との対比の意味もあるのかも?
奮闘するアイリーン
バーク神父と修道院に訪れるものの、二人は分断されてしまいます。
なので、各々が個人で恐怖と立ち向かうシーンが多い。
そして、主役だからかアイリーンが怖い目に合うシーンが比較的多い。
キリスト教のことは分からないのですが、シスターたちの暮らす場所って男子禁制なのかしら?
バーク神父がアイリーンを一人で修道院の奥へ送り出すから、そこで戸惑いました。
離れちゃだめっしょ!
そこに至るまで、さんざん悪魔に会ってる。
恐怖体験、してる。
修道院の奥にはさらなる恐怖が待ってるって、観客みんな思ってる。
それなのに別行動をとるバーク神父とアイリーン。
私だったらなんだかんだ屁理屈こねて絶対に一人では行かないので、二人の勇気に純粋に感心しました。
タイッサはロレイン役ヴェラ・ファーミガの妹
タイッサは、本編「死霊館」に出てきたロレイン(ヴェラ・ファーミガ)の実の妹です。
私これ知りませんでした。
「ファーミガって珍しい苗字だな~」とは思ってましたが、まさか二人が姉妹だったなんて。
21歳差の姉妹との事で、親子と言っても通じそう。
7人兄弟姉妹なんですって。すごいですね。
超重要人物・フレンチ-
問題の修道院がある土地。その近くの村に住むのがフレンチ-です。
彼、かなり良い仕事します。
アイリーンとバーク神父の危機を救ってくれるフレンチ-。
彼がいなかったら、二人とも死んでたかもしれません。
そしてこのフレンチ-。ハンサムだし、体格が良い。
これ、重要ですよね。(写真がないのが残念)
ただ、初めてアイリーンに会った時、彼モモヒキ姿だったんですよね。
モモヒキ姿のまま、アイリーンの手の甲にキス。
モモヒキ姿で手にチュッとされてもときめきません。戸惑います。
そんな彼、ラストでも期待を裏切らないインパクトを残してくれます。
ぜひ、劇場でインパクト体験味わってみてください。
バーク神父の活躍が少ないのが残念
今作の主要人物は、アイリーン・バーク神父・フレンチ-の3人。
この3人の中で、一番活躍出来なかったのがバーク神父です。
3人の中で、唯一悪魔祓いが出来る人物という設定なのに、なぜこんなに活躍シーンが少ないのか…。
設定がもったいないというか、本当に残念。

ほら、ヴァラクも見守ってるのに…。
渋いイケメンで好きなんだけどな。もっと彼の活躍が見たかった。
ちなみに、彼が眼鏡をかけて本を読むシーンがあるんですが、そのシーンにときめきました。
とはいえ、バーク神父がいるだけで謎の安心感はありました。
若者のたちの中に一人年長者がいるこの安定感。
そして、発揮する場面がないとはいえ、悪魔祓いの経験者。
ベストな配置だったと思います。
ゾンビ演出は死霊館シリーズと合わない!
レビューでもちょいちょい見かけるのですが、私も気になりました。
今作でのゾンビ演出。
死霊館シリーズって、悪魔やポルターガイスト、悪霊と対峙する映画です。
なのに、今作で突然のゾンビ登場。
確かにどっきり効果は抜群でしたが(まんまと私もビビりましたが)、何だか世界観が…。
あれじゃ完全にウ〇ーキング・〇ッドじゃん…。
ここは従来通り、ゾンビはなしでいて欲しかった!
死霊館シリーズおなじみの、「家族愛」要素はなし
「死霊館」「死霊館エンフィールド事件」のように、家族愛の描写はありません。
今回はいたしかたないかな、と思います。
その代わり、ヴァラクを封じるため、命をかけたシスターたちのシーンがあります。
このシーンで私はほろりとしました。
次々と仲間が犠牲になっていく中で、必死に祈りを捧げるシスターたち。めちゃくちゃ怖かったんじゃないでしょうか。
それでも誰一人逃げずに祈ったのですから、なんとか報われて欲しい気持ちで一杯になりました。
死霊館のシスター:まとめ

以上、映画「死霊館のシスター」の感想でした。
死霊館最初の物語であり、舞台も不気味な修道院で、恐怖度は文句なしでした。
本編とのリンクもきちんとあって、死霊館ファンへのサービスも嬉しい。
可能ならば、IMAXや4Dで見ることをおススメします。
私は2Dで見たので(私の住んでる地域は2Dしかない)、唯一それが悔やまる…!
そして、本編の「死霊館」「死霊館エンフィールド事件」を予習してから行くと、さらに今作を楽しめます。
ホラー好きな方におススメの映画です。
ではではまた!
死霊館のシスター:作品情報
原題 | The Nun |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018年 |
上映時間 | 96分 |
監督 | コリン・ハーディー |